大学革命 2020 7 19

 今の大学は、新型コロナウイルスの流行で、
どこもオンライン授業になっています。
 しかし、これでは、大学の価値が半減してしまうでしょう。
とりわけ、有名大学は、間違いなく価値が半分になるでしょう。
 実は、有名大学の価値とは、有名教授がいるだけでなく、
学友という人脈を作ることができるということです。
 社会人になると、このような人脈が極めて大きいのです。
私の人生も、このような人脈で何度も助けられたことか。
 しかし、このような人脈は、たとえば酔っぱらいながらも、
みんなで大声で校歌を斉唱することで作られたようなものです。
決して、オンライン授業では人脈は作ることはできません。
 もちろん、オンライン授業がダメだと言うつもりはありません。
オンライン授業は、大きな可能性を秘めているでしょう。
 もしかすると、オンライン授業が「大学革命」を引き起こすかもしれません。
オンライン授業こそが、大学産業にとって「黒船」となるでしょう。
つまり、「無料大学」の出現です。
 もちろん、これでは、教員が食べていけませんので、仕掛けが必要です。
たとえば、「Windows」に匹敵するようなOSである「Linux」は、無料です。
「Linux」は、安定していて優れたOSですが、それでも無料です。
 ただし、「Linux」を運用するには、一定の技術力が必要です。
一定の技術力があれば、導入から運用・保守まで可能ですが、
一般の人や一般企業には、それが難しいのです。
 そこで、ソフトウェア業者が導入セットアップや、
管理・保守を有料で提供しています。
 「無料大学」においても、学力の高い学生は、
ひらすらオンライン授業を聞いて卒業するでしょう。
ついでに、法学部と経済学部を同時に履修して同時に卒業が可能です。
 もともと、文科系の授業の時間割は、スカスカに空いていますので、
二つの学部を同時に卒業することが可能だったのですが、
それでは、授業料が2倍になってしまうので、不可能だったのです。
しかし、オンライン・無料で、これが可能になります。
 もちろん、多くの学生は教授のサポートが必要かもしれません。
その場合は、たとえば、教授への「質問料金」が発生するという仕組みです。
 これは、こう考えるとわかりやすいでしょう。
中高年でも遊園地に行きたい。
 しかし、入園料は、7,000円と高い。
若者ならば、体力があるので、
全部のアトラクションを制覇して元を取れるが、
中高年は疲れやすいので、せいぜい2つか3つのアトラクションとなる。
これでは、元が取れない。
 そこで、アトラクションを「ばら売り」してもらうと、
このような悩みは解消します。
 そうすれば、魅力を感じるアトラクションのみ購入することになります。
これは、一種の成功報酬型の入園料となるでしょうが、
入園料を引き下げることができ、結果的に多くの人が遊園地を利用できます。
 いつの日にか、「オンライン大学」から「巨大産業」が出現するでしょう。
これは、単に学生を相手にするだけではありません。
 有名教授の講義は、社会人だって聞きたいのです。
しかし、さすがに会社を休んでまで聴講するのは躊躇します。
そこで、オンライン大学の登場となるのです。
90分の授業を社会人向けに5,000円で「ばら売り」するのです。
ノーベル賞受賞教授の講義だったら、1万円でも完売するでしょう。
これで研究費用が捻出できます。
 オンラインなので、ネットワークの負荷が許す限り、
無尽蔵に聴講生を増やすことができます。
1万人でも5万人でも可能でしょう。
 大学のサーバーを使うとパンクしますので、
講義をAWS(Amazon Web Service)の中に設置すれば、
みんなが一度にアクセスしても、問題は発生しないでしょう。

オンライン大学 2020 7 12

2020年7月12日の読売新聞には、このような記事がありました。

「オンライン授業 学生に不満」
「人脈作れない」
「米韓で学費返還訴訟も」

 ハーバード大学ロースクール2年のバークホーダーさんは、
「キャンパスで優秀な友人や教授陣と対面で議論することが、
自分の財産になると思っていたのに・・・・・」と、
やるせない様子で語る。
 学費の借金は、大きな負担だが、
全米トップ級の大学で教授や学友と触れ合えれば、
専門知識を深め、人脈も構築できると考えた。
 バークホーダーさんは6月22日、
学費に見合う環境が得られなくなったとして、
学費の一部返還を求めて、大学を訴えた。
(引用、以上)
 確かに大学で作った人脈は、
私の人生にとって、素晴らしいものとなりました。
 年を取った今でも、
大学の友人とは交流があります。
 大学へ行く目的は、もちろん学問を学ぶことですが、
学友という人脈を作ることが、大きな魅力となっています。
 大学は、新型コロナウイルスとの戦いを短期決戦だと考えていますが、
もし、長期戦になってしまったら、数年どころではありません。
大学は、5年も10年も閉鎖を続けるのでしょうか。
 しかし、大学がオンライン化してしまうと、
もはや定員というものが意味がなくなります。
 今までは、教室の面積の関係で、
たとえば、法学部500名、経済学部500名という定員がありましたが、
オンライン化すると、ネットワークの負荷を超えない限り、
無尽蔵に学生の数は増やすことができますので、
法学部の定員は、1万人や5万人ということがあり得ます。
さすがに理科系は無理ですが、文科系は可能です。
 これは、新興の大学や、これから参入する大学にとっては、
大きなチャンスになるかもしれません。
 今までは、大学というと、歴史と伝統を象徴する校舎と、
優秀な人脈を作れるということが、
有名大学を有名にしていましたが、
オンライン化すると、すべての大学が横並びとなります。
 ひょっとすると、オンライン化で、
大学業界に「産業革命」が起こるかもしれません。
 限られた人のための大学ではなく、
「みんなの大学」が出現するかもしれません。
 大学はスマートフォンの中に存在して、
24時間365日、いつでもどこでも授業を受けられることになるかもしれません。
つまり、大学がスマホのアプリそのものになるかもしれません。
 大学をAWS(Amazon Web Service)の中に設立すれば、
みんなが一度にアクセスしても、問題は発生しないでしょう。







































































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